退院後は通院にて治療を継続している。
服薬管理の他に自分でできることは、疲労をためず規則正しい生活をすることや塩分を制限した食生活を心がけること、そして適正体重をコントロールすること。
退院後の一番の不安が食事の管理だったので、退院前に栄養指導を希望した。
これまでの食生活を振り返り、今後の摂取カロリーやタンパク質の量、減塩のコツなどをご教授いただいたおかげで退院後の食生活がイメージ出来たことは大きかった。
野菜を多めに取ることを意識し、肉や魚は一回の食事で100㌘、ご飯は150㌘。食べる順番やよく噛むことはこれまで通り継続する。
指示はなかったが、塩分計や減塩調味料、低タンパク米を購入してみた。
買い物に行くと食品成分表示や原材料を確認。
これまで使っていた三温糖やキビ糖を甜菜糖に、精製塩は天然塩に変えた。
このお惣菜の塩分量はどれくらだろう?
味付けしてある肉や魚も然り。
無塩の麺類や糖質控えめ表示のある食品にも目が向くようになる。
病院での食事量を参考にし、カロリー計算はしていない。というよりも正直そこまで出来ないので腹八分目を心がけた。
ほんと、我ながらざっくり。
日々の体重測定やお通じの他に、体の違和感などを感じることはあっても食生活が正しいかどうかは知る由もなく、血液検査の結果が全てである。
外来では採血・採尿、血圧を計って診察を待つ。
名前を呼ばれ、診察が始まると聞かれる「体調はどうですか?」。
本音を言うと先に聞きたい「血液検査の結果はどうですか?」。
検査結果を聞くまで安心できず、不調や些細な異変を伝えることが多い。表情も声も暗いと思う。
特に、今回の外来は寒くなってから不調を感じていたし、しかも年末年始を過ごした後でいつもより気が重かった。
不調を報告した後、主治医から聞かされた「血液検査の結果はいいですよ」。
!!!
推定塩分摂取量も6㌘以下で尿タンパクも抑えられていた。
「症状が落ち着いている状態」である。
退院後、プレドニンは順調に減薬され、今回も減薬となった。
そして何よりも驚いたのはコレステロール値。
昨年の定期健康診断で産業医に「パニック値」と言われ、加療中もずっと高かったたあのコレステロールが「基準値」だ!
数字で見えるとモチベーションも上がる。
これって食生活の成果?
腎臓を労る食事。
塩分制限はマスト。
カリウム、タンパク、カロリー、血糖値も考えたら糖質にも気をつけなければならず…突き詰めていくともう何を食べたらいいのか分からない。
考えても分からないときは基本に戻ろう。
「栄養バランスのよい食事」
・旬のものを戴く
・偏らないように食品の種類を増やす
これを意識して一日三食。
食生活が変わり今の食事に慣れてくると、味の濃いものや添加物の多いものにとても敏感になった。
体に取り込めば手足のむくみや体が重いなどプチ不調。
自分の体が喜ぶ食事をしていきたい…そう思えるようになる。
野菜料理のレパートリーを増やそうと思い、退院後は通信教育で「精進料理」講座にチャレンジ。
相手を思い心を込めて丁寧に作る
素材を生かしきる
命に感謝をして戴く
四季折々の素材で、心と体を豊かに、元気にする知恵や教えがたくさん詰まっているのが精進料理。
「薬膳料理」や「食養生」といった言葉にも興味を惹かれる。
食べることが薬になる
食事に勝る薬はない
そんな言葉が心に響く。
自分に合っている食生活はまだまだ模索中だけど…
テーマは「心と体が喜ぶ食事」に決めた。
心得:其の十五
食べることは生きることの巻