いくつか検査を実施し、確定診断がついた。
【指定難病222:一次性ネフローゼ症候群】
主な症状は浮腫とタンパク尿。
起因する病気がないそうで罹患は原因不明。
とはいえ、これまでの生活習慣がよくなかったことは否めない。
自分でしてきたことは自分に返ってくる。
それが世の仕組みだ。
動脈硬化、心筋梗塞…取り返しのつかない状況になっていたかもしれない…そう思うと、この病気になったことは私にとって「よかったこと」である。
規則正しい生活とバランスのよい食事がいかに大切かを身をもって知り、生活習慣を改めるきっかけになったのだから。
八方除の年回り…大難が小難になった。
寒川神社の御利益なのだと思わずにはいられない。
まさに未来を照らす人生の羅針盤。
薬の有効性が高いこの病気。
治療開始から1週間でタンパク尿寛解。
Dr.「退院まであとひと月を目安にしています」
看護師さんもよかったですねと言ってくれる。
それを聞いて少し複雑な気持ちになった。
思っていたより早い退院。
退院の目処が立つなんて喜ばしいことなのに…。
この気持ちを整理するとこうなる。
規則正しい生活が性に合っている。
食事も管理してもらっている。
何かあれば対応してもらえる環境下。
自分と向き合い、自分ファーストで過ごす日々。
癒やされる窓からの眺め。
この生活が心地いい。
再発率も高いといわれているこの病気。
退院後の生活や食事の管理を継続できるのかと思うと急に不安になったのだ。
気持ちが顔に出やすい自覚がある。
悟られないように、入院中の心構えをDr.に聞いた。
「ストレスを溜めず、安静にしてください。」
看護師長さんからも楽しいことだけ考えて!と励ましを受けたっけ。
一人時間は好きな方で、むしろストレス解消のために一人時間は積極的に設けたい。退院まで一人時間を存分に過ごそう。
長いリトリート期間を授かった。
これは神様からのギフト。
「遺伝はない」の文言に安堵する。
心得:其の九
起こったことをどう捉えるかでその先が変わりますの巻