suchanのブログ

ネフローゼ症候群になって

ご安全に!【写経】

42日の入院はセルフリトリート期間

自分と向き合う時間を十分に持てた

 

自分の気持ちに思いを巡らせたとき

腑に落ちる感情とそうでない感情がある

 

無意識 無自覚

自分では気づきにくい感情

 

客観的に考えられるときもあれば

自分なりに意味づけしたり

後から知ることもある

 

心の状態が表出する

自己覚知にも繋がったのが「写経」

 

字を書くことは嫌いじゃない

お習字をするときの墨汁の匂いも好きだったし

硯で墨を磨る時間も心地よかった

 

私自身は無宗教だと思っているが

祖母は毎日般若心経を唱えていたので耳馴染みがある

とはいえ経文の意味など知る由もない

 

写経をするにあたり準備があると記してある

「心穏やかに ゆっくり集中できる環境を整えましょう」

 

室内を整頓し掃除をする

手を洗って口をすすぐ

背筋を伸ばして座る

肩の力を抜いてリラックス

 

病室には限られたものしかなく整理整頓OK

使った洗面台の水滴を拭き取り机へ向かう

姿勢を整えて深呼吸

 

スイッチが入る

物事を始める前の準備が私は好きである

 

起床時間前  食事配膳前 シャワー前 バイタルチェック後 午後のひととき 就寝前 

 

やろうと思ったときがそのタイミング 

やらなきゃと思ってやったときは字も乱れた

 

誰か来るかもしれないと思いながらそれもありと思えたり

中断後再開するときに見直す自分の字

 

間を置くことで見えるもの

その時々の気づきがあった

 

上手く書こうとしなくていい

「丁寧に書く」これだけ

 

書きながら思う

字もバランスだ

 

左に長く 短く 下をそろえる 右上がりに並べる すぼめる 間隔は等しく 下広がり 縦長 平たく 垂直 止める 横広 斜め 中心 直角・・ 

 

ポイントを押えればバランスは整う

イメージしても出来ないときは練習

 

次第に得意不得意と癖が見えてくる

この字は書きやすい 苦手

こうしがちだけどとか

こうするといいんだとか

 

上手くいったときは嬉しく

解説で経文の意味を知るとまた味わい深く

 

自分が好きだと思えることが出来る喜びをかみしめた

 

その解説に出てくる言葉

仏教用語やお釈迦様の教えから

自分の感情の受け止め方のヒントを得る

 

四月八日は花まつり

小学生だっただろうか

国語の教科書の一節を未だに覚えている

 

お釈迦様の誕生日である

昨年その日に浅草寺に出かけていた

灌仏会が行われていたのでそうと気づく

 

祖母の読経も覚えている一節も写経がはまるのも繋がっていると思うとしっくり

 

人生は修行

そう言ってしまうと何だか過酷に感じるけれど

日々生まれる感情と向き合っていることは確か

それをどうコントロールするかで良くも悪くもなる

 

人生は暇つぶし

これは哲学者の言葉

 

環境や状況はすぐに変わらないけど

他人を変えることも出来ないけれど

 

自分の考え方は変えていける

 

心得:其の三二

自分がしっくりくると心地がいい・・人も物も空間もの巻